BLASSREITER
全24話。融合体と戦うXATのお話。途中までは、融合体とはどんなものなのかとか、「ブルー」ことジョセフは敵か味方か、みたいな感じ。後半には、「主人公が所属している組織の上層部の陰謀が明かされる」パターンと、「正義感の強い人が絶望して世界を滅ぼそうとする」パターンの両方が展開する。けれど、後者の要素が強すぎて、前者は曖昧になってしまったような。局長のやったことは酷いんだけど、そこに文句言ってる場合じゃなくなってしまって、消化不良感が否めない。で、前者の方も、そのきっかけであり、なおかつこの物語の重要な要素のはずの「移民に対する迫害」がどうもピンとこない。いや、なんでこんなに迫害されてるの?現代のドイツが舞台みたいなんだけど、ここだけ20世紀初頭みたいな、時代錯誤ともいえる違和感が。他にも、日本人らしき人も出てきて、広島出身だから迫害されてると当たり前のように語る場面もある。作り手が現実社会に対する強いメッセージを込めてこういう設定を盛り込んだのか、それともなんかそれっぽい悲劇を演出したかっただけなのか。どっちにしろ、雑だなあ、と思ってしまう。
悪い種子
1956年の映画。舞台劇っぽい雰囲気。8歳のローダちゃん、お利口な子供だと思ったら、欲しいものがあれば平気で人を殺せるサイコパスだったという話。同級生の溺死から、少しずつ明かされていく娘の恐るべき性質に、母親が神経をすり減らしていく。更に、自分が犯罪者の娘だったと知ったり、ローダに鎌をかけて脅かしていた手伝いの男が地下で焼き殺されたりしたことで、とうとう無理心中を試みる。まあ、失敗するんだけど。
犯罪者の血を引いているから、環境と関係なく幼い頃から罪を犯すんだ、みたいな説にはとりあえず否定的なのかな。母親はそう思わなかったようだけど。
で、最後のオチ。まさかの落雷。(今見ると)チープな特撮のせいもあって、笑ってしまう。天網恢恢疎にして漏らさず、というか、これがヘイズコードってやつか。更にエンディングではダメ押しの役者紹介で、「作り話だから本気にするなよ」とでも言いたげな茶化しっぷり。いやあ、お尻ペンペンで済むような話じゃないだろって。
白鯨
1956年の映画。モビーディックへ復讐しようとするエイハブ船長と、それを諫めるスターバック。スターバックさんの考え方は、動物への復讐は神を冒涜する行為だ、みたいなもののようだ。わかるようなわからないような。理解には聖書の知識が必要なんだろうか。モビーディックとの戦いで、エイハブが死んだ後、あんなに反対していたスターバックもモビーディックに突撃していくあたりは、海の狂気って感じ。特に目立った活躍もない語り手の男だけが生き残った。どこかしら冷めた雰囲気があったし、狂気に完全に飲み込まれなかったから生き残れたのかもな、と思った。
れでぃ×ばと!
これ、最後に彩京朋美とセルニア=伊織=フレイムハートが、初めて互いに名前で呼び合うところで終わるから、この2人の関係を描く話だったって解釈で良いだろうか。
オープニングは4人のキャラクターソングとなっている。しかし、彩京、フレイムハートはもちろん、男装キャラの大地薫もメインになる話もあったから良いとして、もう1人の四季鏡早苗の活躍はほとんどなかった。彼らが通う学校は、上育科と従育科という(格差社会を感じさせる)2コースに分かれているんだが、早苗の姉の沙織は上育科に通う一方、早苗は家が没落したために学費が払えずに従育科に入っているという、描きようによってはかなり重めの設定となっている。とはいえ、この姉妹は完全にギャグキャラなので、この設定に深入りすることはなかった。早苗の話を掘り下げるということは、この格差、実家の貧富について掘り下げるということになりそうで、そこを避けたのだろうか。「恋と選挙とチョコレート」でも、経済特待生の話は深入りしなかったしなあ。
レンタルマギカ
主人公の伊庭いつきがなんともつまらないキャラクターでね。という一言で尽きる気もするが。
アストラルという派遣会社が依頼を受けて呪波汚染とやらをなんとかするお仕事の話なんだけど、どちらかというとアストラルのメンバーにまつわる問題を、依頼を受けたという体裁で解決する話って感じになっている。そのアストラルの新社長が伊庭いつき。父親の跡を継いだって、「社長、バトルの時間です!」と同類ですね。いつきは眼帯をしていて、眼帯を外すとグラムサイトという能力でバトル中に社員に的確な指示を出せるという仕組み。この指示というか「社長命令」がとてもダサいんだけど、文章で読む分にはそうでもないのかもしれないが、これはアニメ演出の限界ですかね。ともかく、そんなバトル物としては特に面白い話もなかったかな。
一方で、ラブコメ要素もある。ヒロインとしては、穂波とアディリシア、その他といった感じ。アディに関しては、どうしていつきに惹かれているのかさっぱり伝わって来ないんだよな。穂波の方は、まあ幼馴染だし、いろいろあって負い目もあるしというのは理解可能ではある。その「いろいろあって」の部分は、アニメの最初の方から小出しにしていたのだけど、穂波に思い入れるための重要な部分だけに、もっとしっかり早い段階で明かしておく方が良かったんじゃないかとも思う。まあ、明かされたところで、大した話じゃないんだけどね。終盤でフィンが登場して、グラムサイトにちょっかい出す話になるまで詳細を描くのを待ったというのも、筋は通っているか。
正直、いつきを挟んでの三角関係より、いつきを抜きにした穂波とアディの関係の方が、より深いように感じなくもない。13話「入信儀礼」で描かれた魔法学校時代の話などは、その最たるもので。あとは、21話「白と黒のドレス」なんだけど。穂波とアディが結婚するという話で、魔法使いの世界では普通の風習で、いつき以外は誰も疑問に思ってないというのが面白い。でもここで、いつきが魔法使いではない一般人の常識を持ち込んで台無しにする。結婚してないと認められないだのと誰かに言われて素直に従うなんてアディらしくない、という主張もごもっともではあるんだが、単純につまんねーこと言うなあ、という感想にしかならない。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
優等生な女子が実はアニメ・ゲーム好きで、それを世間に隠している系のアニメとしては、「乃木坂春香の秘密」の後、「干物妹!うまるちゃん」の前という作品。
読みが同じになるサブタイトルが3回もあるというのは珍しい?
1期3話「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」
2期9話「俺の妹がこんなに可愛いわけがない!」
2期16話「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」
他に例がないわけではなく、「れでぃ×ばと!」でも2話、5話、11話で3回あるし、
「これが私の御主人様」の1話と12話というのもある。すべての作品を網羅してみたいが、面倒くさい。
妹が秘密を知ってしまったがために、今まで縁のなかった世界と関わることになってしまう主人公。普通の高校生だった主人公が、良くも悪くも普通でない人々と交流していく話かと思ったら、実際は主人公と妹が一番の変人だったんじゃないかという。チルチルとミチルが自分の家で青い鳥を見つけたみたいな。チルチルがミチルに結婚してくれと言うか?
麻奈実が京介を駄目にした、という桐乃の解釈は、そう外れていないように思える。そもそも、麻奈実は京介をどうしたかったのか、という点においても、この人の得体の知れなさ、まともじゃない感じを受けてしまう。京介が黒猫と恋人同士になる程度では駄目で、桐乃と恋人になるくらいやって、やっと本性を表すくらいには、奥底に秘匿された闇だったのだろう。