夜のアクマ

アニメの感想を書いたり書かなかったりするところ

四月は君の嘘

概ね悪くないんだけど、前半だと特に公生の母親の呪縛、後半は椿の公生への思いの描写がとてもしつこく感じられてうんざり。もうその話は大体わかったから、次の展開見せてくれよ、と思ってしまう。公生の回想場面などは、演奏曲の長さに合わせてるせいでテンポが悪くなってしまってるのかもしれない。

最後に「四月は君の嘘」という(意味不明な)題名に収束していく展開は、ちょっと感動的で良いなと思った。こういう伏線回収って好きなんだよね。でも、よくよく考えると、かをりの嘘には、いまいち納得行かなかったりもする。「死ぬまでにしたい10のこと」ほどではないけれど。

見方を変えると、公生がヒロイン達に好意を寄せられてるのに、公生はそれに気付かない、鈍感主人公のラブコメとしても見ることが出来そう。もちろん、ヒロインが2人共、別の男と付き合ってる状況で、自分に向けられた恋愛感情に気付けというのは、鈍感主人公じゃなくても無茶な話だが。

コンクールの頂点を目指すライバル達と切磋琢磨していく、ピアノを題材にした熱い青春物語としての要素もあったが、かをりの病気の話に引っ張られるうちに、うやむやになってしまった印象もある。どっちかというと、ライバルの存在より、母親と恋人(それと黒猫)の死の方が、公生のピアニストとしての成長につながったという話だった。